モバイル情報機器の分類がたった二つで十分だと思う理由

モバイル情報機器をどのように分類するか。

ここで、モバイル情報機器とは、持ち運び可能な小型・軽量のコンピュータのことです。

各社が発表する製品ラインナップも、メーカー別もしくは発表年月による分類といえますが、それ以外の分類について考えます。

携帯電話、スマートフォン、タブレット型機器、ネットブック、・・・

まず、携帯電話、スマートフォン、タブレット型機器、ネットブック、・・・といった分類の仕方をすると、分類に困るものが必ず存在します。

メーカーが他社製品との差別化を図るために今までのカテゴリーから外れる新製品を敢えて投入することがあります。最近の例でいえば、KDDIがスマートフォンとネットブックの中間にあるスマートブックを発表しています(シャープ製IS01)。スマートブックを名乗る製品は過去にもあります(例:Sharp NetWalker、Lenovo Skylight)が、その定義はまだはっきりしていません。

また、インテル社が提唱する「MID (Mobile Internet Device)」や「UMPC (Ultra Mobile PC)」のような独自の規格は、分類カテゴリとして適切かどうか判断に迷うところです。

ひとつだけ確実にいえるのは、どのモバイル情報機器も「携帯電話の持ち運びやすさ」と「パソコンの性能・操作性」の両立を目指しているということです。

機能による分類

次に、機能による分類は、最近のモバイル情報機器は一台で何でもこなせてしまうため、断念しました。

例えば、携帯電話の多機能化はすさまじく、音声通話に始まって、電子メール、ウェブ閲覧、カメラ、音楽再生、ワンセグ、GPS (Global Positioning System:全地球測位システム)、オンライン決済などの機能が利用できます。

個々の機能に着目すると、音声通話機能は、携帯電話やスマートフォンには当然備わっていますが、IP電話を利用すれば、ネットブックでも音声通話が可能です。最近話題の電子書籍についても同様で、iPadやAmazon Kindleに限らず、スマートフォンやネットブックでも、適当な設定をすれば電子書籍リーダーとして使えます。

それぞれのモバイル情報機器は、多機能化していくにつれ、互いの機能における差が実質的には無くなりつつあります。

OSによる分類

どのOS (Operating System:基本ソフト)が採用されているかというような、機器のスペック項目による分類は、「不安定」なので適当でないといえます。例えば、ネットブックにおいて、Windows OSをアンインストールしてLinux OSをインストールしただけで、別のカテゴリに移動してしまいます。

なお、モバイル情報機器、特にスマートフォン向けのOSには、以下のものがあります:

  • Apple iOS
  • Google Android
  • Microsoft Windows Mobile
  • Nokia Symbian OS
  • RIM BlackBerry OS
  • Palm WebOS

結論:物理的な大きさによる分類

この記事の結論。機器の物理的な大きさによって分類するのが、シンプルで良いと思います。具体的には、

  • ポケットサイズ:ポケットに入るくらい小型なもの(例:携帯電話、スマートフォン、ポータブルメディアプレーヤー、携帯型ゲーム機、電子辞書)
  • カバンサイズ:持ち運び可能だが、ある程度の大きさがあってかさばるもの(例:タブレット型機器、ネットブック、ノートPC)

の二つに分けます。それ以上の大きさの機器は、もはや持ち運びが困難なのでモバイルではないとします。

物理的な大きさ以外の分類は無意味

大局的に見ると、モバイル情報機器の分類は、物理的な大きさによる以外、無意味かもしれません。

ユーザーの嗜好やニーズが分散化している市場においては、販売側が多数のユーザーに受け入れられる機能やコンテンツを察知し、それを自ら提供しようとしても、大ヒットの確率は低くなります。かといって、さまざまなニーズに対応するためにやたらと機能やラインナップを増やせば、製造コストが上がるため、高価格もしくは薄利になり、競争力を失います。なのでむしろ、拡張性やカスタマイズの自由度を高め、使い方はユーザーの自由に任せてしまって、機能やコンテンツに対しては「何もしない」ほうが、多数のユーザーを獲得できる可能性があります。

究極的には、通信事業者がインフラに徹し、機器の規格やプラットフォームはオープンにして、第三の企業がハードウェアやソフトウェアを提供できるようにすれば、ユーザーがパーツを増設したりソフトウェアをインストールしたりして機能をどんどん追加したり、逆に不必要な機能をとことん削れるようにできます。さらに、そのようなカスタマイズが購入時に可能になれば、ユーザーは最初から余分な機能にお金を払わずに済みます。

あとは、性能(処理速度・記憶容量)と物理的な大きさはトレードオフなので、両者のバランスをどこで取るのかという課題だけが残ります。ユーザーの立場としては、ポケットサイズの機器とカバンサイズの機器を一つずつ所持すれば十分です。それ以上は一度に持ち運べませんので。そう考えると、例えば、アップル社のiPhoneとiPadの組合せは、ポケットサイズとカバンサイズの組合せという点で理に適っているといえます。

【theme : モバイルライフ
【genre : コンピュータ

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