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勝間和代さんによる条件付確率の解説について 数値実験編

asahi.comに掲載された勝間和代さんによる条件付確率の解説で挙げられた例題の解答を、Rubyプログラムで数値実験することにより確認してみました。

例題

asahi.com:後付けの条件で確率は変わる――ベイズの定理

の中で、以下の問題が例題に挙げられていました。

区別のつかない三つの袋の中に、それぞれ「赤・赤」「赤・白」「白・白」の二つの球が入っているとします。袋を一つ選んで、その中から球を一つ取りだしたところ、赤球であった場合、残りのもう一つの球が白球である確率はどのくらいでしょうか?

この問題で述べられている「袋を一つ選んで、その中から球を一つ取り出す」という試行の手続きをRubyプログラムで記述し、コンピュータ上で実行します。

Rubyプログラムと実行結果

プログラムは、以下のとおりです。

#! ruby -Ks

# === 初期設定 =========================

# 2つの球が入った3つの袋
sack = [
  ["red", "red"],      # 赤・赤の袋
  ["red", "white"],    # 赤・白の袋
  ["white", "white"],  # 白・白の袋
]

# 赤球が取り出された回数
red_ball_picked = 0

# 赤球が取り出され、かつ
# 残りの球が白球である回数
the_other_white = 0

# === 試行 =============================

1000.times{  # 1000回試行する
  selected_sack = nil  # 選択された袋
  picked_ball = nil    # 取り出された球
  the_other_ball = nil # 残ったほうの球

  # 3つの袋から1つを選ぶ
  selected_sack = rand(3)  # 0以上3未満の整数値

  # 袋から球を取り出す
  r = rand(2)  # 0以上2未満の整数値
  if r == 0 then
    picked_ball = sack[selected_sack][0]
    the_other_ball = sack[selected_sack][1]
  elsif r == 1 then
    picked_ball = sack[selected_sack][1]
    the_other_ball = sack[selected_sack][0]
  else
    puts "rand関数の値が不正です。"
    exit
  end

  # 赤球が取り出された回数をカウント
  if picked_ball == "red" then
    red_ball_picked += 1
  end

  # 赤球が取り出され、かつ
  # 残りの球が白球である回数をカウント
  if picked_ball == "red" and \
     the_other_ball == "white" then
    the_other_white += 1
  end
}

# === 集計結果 =========================

puts "赤球が取り出された回数: #{red_ball_picked}"
puts "赤球が取り出され、かつ残りの球が白球である回数: #{the_other_white}"
if red_ball_picked > 0 then
  puts "比率: #{the_other_white.to_f/red_ball_picked.to_f}"
end

実行結果は、以下のようになりました。

赤球が取り出された回数: 477
赤球が取り出され、かつ残りの球が白球である回数: 163
比率: 0.341719077568134

実行するたびに結果は変わります(rand関数を使用しているので)。プログラムを何回か実行したところ、いずれの場合も概ね 1/3 に近い比率になりました。

余談

数学の文章題においては、問題文のあいまいさが原因で、複数の異なる解答の可能性をもつ場合があります。特に確率を求める文章題は、さまざまな原因(例:日常言語のあいまいさ、「同様に確からしい」の仮定、事前確率や尤度の設定など)でそれが起こりえます。

問題文に書かれた試行の手続きをプログラミングすることは、解答者の勘違いではなく与えられた問題文が悪いことを示す有効な手段の一つです。つまり、実行結果が異なる複数のプログラムが作成可能ならば、その問題文があいまいだということです(もちろん、プログラムにミスのないことが前提)。

ここでは、上の例題の解答が 1/3 になることを裏付けるプログラムを紹介しましたが、もし仮に 1/2 派の主張することも正しいなら、それを裏付けるプログラムも書けるのではないでしょうか。

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【theme : プログラミング
【genre : コンピュータ

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