GF(2)上における多項式および既約多項式のリスト

5次以下の Z/2Z 係数多項式および Z/2Z 上既約な多項式のリスト。また、そのリストを使った整数係数多項式の既約性の判定。ただし、整数全体からなる集合を Z で表す。また、2個の元からなる有限体 Z/2Z は GF(2) とも書かれる。

5次以下の Z/2Z 係数多項式のリスト

X [既約]
1+X [既約]
X^2
1+X^2 = (1+X)^2
X+X^2 = (1+X)*X
1+X+X^2 [既約]
X^3
1+X^3 = (1+X)*(1+X+X^2)
X+X^3 = (1+X)^2*X
1+X+X^3 [既約]
X^2+X^3 = (1+X)*X^2
1+X^2+X^3 [既約]
X+X^2+X^3 = (1+X+X^2)*X
1+X+X^2+X^3 = (1+X)^3
X^4
1+X^4 = (1+X)^4
X+X^4 = (1+X)*(1+X+X^2)*X
1+X+X^4 [既約]
X^2+X^4 = (1+X)^2*X^2
1+X^2+X^4 = (1+X+X^2)^2
X+X^2+X^4 = (1+X+X^3)*X
1+X+X^2+X^4 = (1+X^2+X^3)*(1+X)
X^3+X^4 = (1+X)*X^3
1+X^3+X^4 [既約]
X+X^3+X^4 = (1+X^2+X^3)*X
1+X+X^3+X^4 = (1+X)^2*(1+X+X^2)
X^2+X^3+X^4 = (1+X+X^2)*X^2
1+X^2+X^3+X^4 = (1+X)*(1+X+X^3)
X+X^2+X^3+X^4 = (1+X)^3*X
1+X+X^2+X^3+X^4 [既約]
X^5
1+X^5 = (1+X)*(1+X+X^2+X^3+X^4)
X+X^5 = (1+X)^4*X
1+X+X^5 = (1+X^2+X^3)*(1+X+X^2)
X^2+X^5 = (1+X)*(1+X+X^2)*X^2
1+X^2+X^5 [既約]
X+X^2+X^5 = (1+X+X^4)*X
1+X+X^2+X^5 = (1+X)^2*(1+X+X^3)
X^3+X^5 = (1+X)^2*X^3
1+X^3+X^5 [既約]
X+X^3+X^5 = (1+X+X^2)^2*X
1+X+X^3+X^5 = (1+X)*(1+X^3+X^4)
X^2+X^3+X^5 = (1+X+X^3)*X^2
1+X^2+X^3+X^5 = (1+X)^3*(1+X+X^2)
X+X^2+X^3+X^5 = (1+X^2+X^3)*(1+X)*X
1+X+X^2+X^3+X^5 [既約]
X^4+X^5 = (1+X)*X^4
1+X^4+X^5 = (1+X+X^3)*(1+X+X^2)
X+X^4+X^5 = (1+X^3+X^4)*X
1+X+X^4+X^5 = (1+X)^5
X^2+X^4+X^5 = (1+X^2+X^3)*X^2
1+X^2+X^4+X^5 = (1+X)*(1+X+X^4)
X+X^2+X^4+X^5 = (1+X)^2*(1+X+X^2)*X
1+X+X^2+X^4+X^5 [既約]
X^3+X^4+X^5 = (1+X+X^2)*X^3
1+X^3+X^4+X^5 = (1+X^2+X^3)*(1+X)^2
X+X^3+X^4+X^5 = (1+X)*(1+X+X^3)*X
1+X+X^3+X^4+X^5 [既約]
X^2+X^3+X^4+X^5 = (1+X)^3*X^2
1+X^2+X^3+X^4+X^5 [既約]
X+X^2+X^3+X^4+X^5 = (1+X+X^2+X^3+X^4)*X
1+X+X^2+X^3+X^4+X^5 = (1+X)*(1+X+X^2)^2

※ 上のリストにおける「既約」とは有限体 Z/2Z 上既約であることを意味する。

整数係数多項式の既約性の判定

f(X) を最高次係数が 2 で割れない Z 係数多項式とする。f(X) が可約ならば、

f(X)=g(X)h(X), 
0<deg g<deg f, 0<deg h<deg f, 
g, hの最高次係数は 2 で割れない

である。このとき、

f(X)≡g(X)h(X) mod 2, 
deg (f mod 2) = deg f,
deg (g mod 2) = deg g, 
deg (h mod 2) = deg h

となる。ただし、f(X) mod 2 は f(X) の各係数を mod 2 して得られる多項式を意味する。対偶を考えれば、

f(X) が Z/2Z で既約 ⇒ f(X) が Z 上既約

が成り立つ。

[例1] f(X)=5*X^5+4*X^4+3*X^3+2*X^2+1 とすると、f(X) mod 2=X^5+X^3+1 であり、上のリストから f(X) mod 2 は Z/2Z 上既約であるから、f(X) は Z 上既約である。

[例2] f(X)=X^6+X+1 とすると、f(X) mod 2=X^6+X+1 であり、f(0)≠0, f(1)≠0 より f(X) は Z/2Z において1次の因子を持たない。また、f(X)=g(X)h(X) と分解されるとすれば、g(X), h(X) のどちらか一方は3次以下の式である。ところが、Z/2Z[X] において X^6+X+1 は上のリストにあるどの2次、3次の既約多項式でも割れないから、f(X) mod 2 は Z/2Z 上既約。したがって、f(X) は Z 上既約である(もちろん、例2も例1と同じようにあらかじめ Z/2Z 係数の6次多項式のリストを作っておき、それを利用して既約性を判定してもよい)。

【theme : 数学
【genre : 学問・文化・芸術

プロフィール

よしいず

Author:よしいず
MATHEMATICS.PDFというウェブサイトを運営しています。

管理の都合上、トラックバックとコメントはオフにしてあります。ブログ経験者なら分かっていただけると思いますが、スパム(アダルトやその他の宣伝)ばかりなのが現実です。

リンクは自由です。当サイトの記事に対する間違いの指摘・意見・感想などを述べた記事からのリンクは歓迎です。ただし、ブログ記事アップ直後はミスが多く、頻繁に修正します。場合によっては削除する可能性もあります。その際、何も断りもなく修正・削除しますがご了承ください。内容を参考にする場合には投稿後一週間ほど様子を見てからにしてください(笑)。

記事の間違いを指摘するときは、その具体的箇所、理由(仕様に反するなど)・根拠(参考にした文献など)、代替案(同じ結果を得るための正しいやり方)も教えてください。そうしないと、(指摘される側および第三者はその時点では無知の状態なので、)どこが間違いなのか分かりませんし、本当に間違っているのかどうかが判断・検証できません。実際、間違いだと指摘されたことが結局は正しかったというケースもありますので。

このブログのタイトル一覧

リンク
月別アーカイブ
カテゴリ
最新記事
検索フォーム
RSSリンクの表示