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平面において点が三角形の内部に含まれる条件

平面において、点が三角形の内部に含まれる条件について。ベクトルを用いる。

※ MathJax を使用しています。数式を表示するためには、JavaScript をオンにする必要があります。

三点 $A$, $B$, $C$ が与えられていて, 二つのベクトル $\overrightarrow{AB}$, $\overrightarrow{AC}$ は平行でないとする. このとき, 点 $P$ が三角形 $ABC$ の内部に含まれるための必要十分条件は, ある実数 $s$, $t$ によって, \begin{equation} \overrightarrow{AP} = s\overrightarrow{AB} + t\overrightarrow{AC},\quad s>0,\quad t>0,\quad s+t<1 \tag{1} \end{equation} と表されることである.

さて, 二つのベクトル $\boldsymbol{a}=\begin{bmatrix} a_{1} \\ a_{2} \end{bmatrix}$, $\boldsymbol{b}=\begin{bmatrix} b_{1} \\ b_{2} \end{bmatrix}$ に対して, $$ \det(\boldsymbol{a}, \boldsymbol{b}) = \det\begin{bmatrix} a_{1} & b_{1} \\ a_{2} & b_{2} \end{bmatrix} = a_{1}b_{2} - b_{1}a_{2} $$ と定める.

$\overrightarrow{AB}$, $\overrightarrow{AC}$ は平行でないと仮定したから, $\det(\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AC})\neq 0$ である. $\overrightarrow{AP} = s\overrightarrow{AB} + t\overrightarrow{AC}$ を $s$, $t$ についての連立 $1$ 次方程式と見て, Cramer の公式を用いて解くと, $$ s = \frac{\det(\overrightarrow{AP},\overrightarrow{AC})}{\det(\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AC})},\quad t = \frac{\det(\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AP})}{\det(\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AC})}. $$ よって, 条件 (1) は以下と同値である. \begin{equation} \begin{split} &\frac{\det(\overrightarrow{AP},\overrightarrow{AC})}{\det(\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AC})} > 0, \quad \frac{\det(\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AP})}{\det(\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AC})} > 0, \\ &\frac{\det(\overrightarrow{AP},\overrightarrow{AC})}{\det(\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AC})} + \frac{\det(\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AP})}{\det(\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AC})} < 1. \end{split} \tag{2} \end{equation} 最初の二つの条件は, $\det(\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AC})$, $\det(\overrightarrow{AP},\overrightarrow{AC})$, $\det(\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AP})$ が同符号であることと同値である. そこで, $$ e = \begin{cases} 1, & \mbox{$\det(\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AC})>0$ のとき}, \\ -1, & \mbox{$\det(\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AC})<0$ のとき} \end{cases} $$ とおくと, 常に $e\cdot\det(\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AC}) > 0$ であり, 条件 (2) は \begin{equation} \begin{split} &e\cdot\det(\overrightarrow{AP},\overrightarrow{AC}) > 0, \\ &e\cdot\det(\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AP}) > 0, \\ &e\cdot\det(\overrightarrow{AP},\overrightarrow{AC}) + e\cdot\det(\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AP}) < e\cdot\det(\overrightarrow{AB},\overrightarrow{AC}) \end{split} \tag{3} \end{equation} と書き直すことができる. 条件 (3) を用いれば, 各点の座標が整数で与えられたとき, 整数計算の範囲内で判定が可能である.

【theme : 数学
【genre : 学問・文化・芸術

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