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Maple でのグレブナー基底の計算例

Maple 13 における、多変数多項式の割り算とグレブナー基底の計算の例。

多変数多項式の割り算およびグレブナー基底の定義については、前回の記事を参照のこと。

以下の例ではいずれも、K を標数 0 の体とします。

多変数多項式の割り算

丸山正樹 (著) 『グレブナー基底とその応用』 (共立出版) 2.18 [例] にある割り算の例を Maple で再確認。

Groebner[NormalForm] コマンドで多変数多項式の割り算ができます。

K[x,y] に x>y で辞書式順序を入れて、f を f1、f2 の組で割ります。

> f := x^3*y-2*x^3+2*x^2*y^2-3*x^2*y:
  f1 := x*y^2-x*y+x:
  f2 := x^2*y-x^2+y^3:
  G := [f1, f2]:
> Groebner[NormalForm](f, G, plex(x, y), 'Q');
  #=> y^3+x-3*x^2-x^3 (余り)
> Q;
  #=> [2*x-y-1, x-1]  (商)

f1 と f2 の並べ方を変えてみます。すると、本に書かれているとおり、割り算の結果が変わります。

(f, f1, f2 は上と同じ)
> G := [f2, f1]:
> Groebner[NormalForm](f, G, plex(x, y), 'Q');
  #=> y^3-2*y^4+x-x^2-x^3 (余り)
> Q;
  #=> [x+2*y-1, -y-1]     (商)

※ 「>」はプロンプトを表します。

グレブナー基底の計算

丸山正樹 (著) 『グレブナー基底とその応用』 (共立出版) 2.39 [例]、2.40 [例] にあるグレブナー基底の計算例を Maple で再確認。

Groebner[Basis] コマンドでグレブナー基底の計算ができます。

2.39 [例] (1)

K[x,y] の元 f1, f2 が生成するイデアルに対し、x>y の辞書式順序でグレブナー基底を計算します。

> f1 := x^2-x*y-x-y^2+y:
  f2 := x^3-x^2*y-x^2+x*y-y^3:
  F := [f1, f2]:
> Groebner[Basis](F, plex(x, y));
  #=> [y^4, -y^3+x*y^2, x^2-x*y-x-y^2+y]

2.39 [例] (2)

(1) のイデアルに対し、y>x の辞書式順序でグレブナー基底を計算します。

> f1 := x^2-x*y-x-y^2+y:
  f2 := x^3-x^2*y-x^2+x*y-y^3:
  F := [f1, f2]:
> Groebner[Basis](F, plex(y, x));
  #=> [-x^4+x^5, -y+x+2*x^3-3*x^4+x*y, -x^2-2*x^3+3*x^4+y^2]

2.40 [例]

K[x,y,z] の元 f1, f2 が生成するイデアルに対し、x>y>z の斉次逆辞書式順序 (全次数逆辞書式順序ともいう) でグレブナー基底を計算します。

> f1 := x^5+y^4+z^3-1:
  f2 := x^3+y^3+z^2-1:
  F := [f1, f2]:
> Groebner[Basis](F, tdeg(x, y, z));
  #=> [x^3+y^3+z^2-1, x^2*y^3+1-y^4+x^2*z^2-z^3-x^2, 
  #    y^6+1+x*y^4+2*y^3*z^2+x*z^3+z^4-2*y^3-2*z^2-x]

【theme : 数学
【genre : 学問・文化・芸術

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