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方程式x^2-y^q=1は非自明な整数解をもたない (1)

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[補題] $a$, $b$ を実数とし, $a\neq b$ とする. また, $n$ を正の奇数とする. このとき, $a-b$ と $a^{n}-b^{n}$ とは同符号である.

[証明] $n=1$ のときは明らかなので, $n>1$ とする. また, $a=0$ または $b=0$ のときも明らかなので, $a\neq 0$ かつ $b\neq 0$ とする.

多項式 $$ f(X) = \frac{X^{n}-1}{X-1} = X^{n-1}+X^{n-2}+\cdots+X+1 $$ は, $1$ を除く $1$ の $n$ 乗根すべてを根としてもつ多項式である. $n$ は奇数だから, それらはすべて複素数である. したがって, $f(X)$ は実数根をもたない. $f(0)=1>0$ なので, もし仮に $f(w)<0$ なる実数 $w$ が存在したとすると, 中間値の定理により $f(X)$ は実数根をもつことになり矛盾が生じる. したがって, 任意の実数 $t$ に対して $f(t)>0$ である. また, $n$ は奇数だから, $b^{n-1}>0$. よって, \begin{align*} \frac{a^{n}-b^{n}}{a-b} &= a^{n-1}+a^{n-2}b + \cdots + ab^{n-2} + b^{n-1} \\ &= b^{n-1}\cdot f\left(\frac{a}{b}\right)>0. \end{align*} ゆえに, $a^{n}-b^{n}$ と $a-b$ とは同符号である. (証明終)

[補題] $n$ を正の整数とする. また, $a$, $b$ を整数とし, $a\neq b$ かつ $\gcd(a, b)=1$ であるとする. このとき, $\displaystyle\gcd\left( a-b, \frac{a^{n}-b^{n}}{a-b} \right)$ は $n$ の約数である.

[証明] $g=\displaystyle\gcd\left( a-b, \frac{a^{n}-b^{n}}{a-b} \right)$ とおく. \begin{align*} a^{n-1} &\equiv a^{n-2}b\equiv a^{n-3}b^{2} \\ &\equiv \cdots\cdots \\ &\equiv ab^{n-2}\equiv b^{n-1}\pmod{a-b} \end{align*} であるから, \begin{align*} \frac{a^{n}-b^{n}}{a-b} &= \sum_{k=0}^{n-1}a^{k}b^{n-1-k} \\ &\equiv na^{n-1}\equiv nb^{n-1}\pmod{a-b}. \end{align*} すなわち, ある整数 $s$, $t$ が存在して, \begin{align*} na^{n-1} = \frac{a^{n}-b^{n}}{a-b} - (a-b)s, \\ nb^{n-1} = \frac{a^{n}-b^{n}}{a-b} - (a-b)t. \end{align*} よって, $g$ は $na^{n-1}$ と $nb^{n-1}$ の両方を割る.

もし仮に $g$ が $n$ の約数でないとすると, $g$ のある素因子 $p$ で $\gcd(n, p)=1$ となるものが存在する. そのとき, $p$ は $a^{n-1}$ と $b^{n-1}$ の両方を割る. これは $\gcd(a, b)=1$ に反する. ゆえに, $g$ は $n$ の約数でなければならない. (証明終)

[補題] $m$, $n$ を $2$ 以上の整数とし, どちらか一方は奇数であるとする. また, $a$, $b$, $c$ を整数とし, $$ a^{n}-b^{n}=c^{m},\quad \gcd(a, b) = \gcd(n, c) = 1 $$ を満たすとする. このとき, $a-b$, $\displaystyle\frac{a^{n}-b^{n}}{a-b}$ はともに $m$ 乗数である.

[証明] $a=b$ のときは $a-b=0$ である. 以下, $a\neq b$ とする.

$g=\displaystyle\gcd\left( a-b, \frac{a^{n}-b^{n}}{a-b} \right)$ とおく. もし仮に $g>1$ とすると, $g$ は素因子 $p$ をもつ. \begin{equation} c^{m} = a^{n} - b^{n} = (a-b)\cdot\frac{a^{n}-b^{n}}{a-b} \tag{1} \end{equation} より, $p$ は $c^{m}$ を割る. よって, $p$ は $c$ を割る. 一方, $\gcd(a, b)=1$ であるから, 前補題より $g$ は $n$ の約数である. よって, $p$ は $n$ も割る. これは $\gcd(n, c)=1$ に反する. ゆえに, $g=1$. このとき, $a-b$, $\displaystyle\frac{a^{n}-b^{n}}{a-b}$ の各々は $m$ 乗数の $\pm 1$ 倍である.

$m$ が奇数の場合. $-1=(-1)^{m}$ であるから, $a-b$ は $m$ 乗数である.

$m$ が偶数の場合. もし仮に, ある整数 $s\neq 0$ が存在して $a-b=-s^{m}$ と表せたとすると, $$ \frac{a^{n}-b^{n}}{a-b} = -\left(\frac{c}{s}\right)^{m} < 0. $$ よって, $a^{n}-b^{n}$ と $a-b$ とは異符号である. ところが, $m$, $n$ の一方は奇数であるという仮定から, $n$ は奇数なので, $a^{n}-b^{n}$ と $a-b$ とは同符号である. これは矛盾である. したがって, $a-b$ は $m$ 乗数である.

(1) より, $a-b$ が $m$ 乗数のとき, $\displaystyle\frac{a^{n}-b^{n}}{a-b}$ も $m$ 乗数である. (証明終)

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