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方程式x^3-y^2=4の整数解について (1)

※ MathJax を使用しています。数式を表示するためには、JavaScript をオンにする必要があります。

$K=\mathbb{Q}(i)$, $O_{K}=\mathbb{Z}[\sqrt{i}]$ とおく. ただし, $i=\sqrt{-1}$ は虚数単位とする. $O_{K}$ は $K$ の整数環である. $O_{K}$ は素元分解整域であることが知られている. $\alpha\in K^{\times}$ に対し, $N_{K/\mathbb{Q}}(\alpha)$ を $K/\mathbb{Q}$ に関するノルムとする.

[補題] $1+i$ は $O_{K}$ における素元である.

[証明] $1+i=\alpha\beta$, $\alpha$, $\beta\in O_{K}$ とすると, \begin{align*} &2 = N_{K/\mathbb{Q}}(1+i) = N_{K/\mathbb{Q}}(\alpha)N_{K/\mathbb{Q}}(\beta), \\ &N_{K/\mathbb{Q}}(\alpha),\,N_{K/\mathbb{Q}}(\beta)\in\mathbb{Z}. \end{align*} ゆえに, $N_{K/\mathbb{Q}}(\alpha)=\pm 1$ または $N_{K/\mathbb{Q}}(\beta)=\pm 1$. すなわち, $\alpha$, $\beta$ のどちらか一方は単数である. したがって, $1+i$ は素元である. (証明終)

[補題] $a$ が奇数のとき, $O_{K}$ において $a+i$, $a-i$ の最大公約元は $1+i$ と同伴である.

[証明] $\delta$ を $a+i$, $a-i$ の最大公約元とする. $1+i$ は $O_{K}$ の素元であり, $$ (a+i) - (a-i) = 2i = (1+i)^{2} $$ であるから, $a+i$, $a-i$ の最大公約元 $\delta$ は $1$, $1+i$, $(1+i)^{2}$ のどれかと同伴である.

もし仮に $\delta$ が $(1+i)^{2}$ と同伴だとすれば, $(1+i)^{2}$ は $2$ と同伴だから, $\delta$ は $2$ と同伴である. よって, $a+i$ は $2$ の倍元である. ところが, $a+i=2(c+di)$, $c$, $d\in\mathbb{Z}$ とすると, $1=2d$ となり矛盾が生じる. ゆえに, $\delta$ は $(1+i)^{2}$ とは同伴にならない.

$a$ が奇数のとき, \begin{align*} & (a+i) - (1+i) = a-1 \in 2\mathbb{Z}, \\ & (a-i) + (1+i) = a+1 \in 2\mathbb{Z}, \\ & 2 = -i(1+i)^{2} \end{align*} であるから, $1+i$ は $a+i$, $a-i$ の公約元である. したがって, $\delta$ は $1+i$ と同伴である. (証明終)

[補題] $a$ が奇数のとき, $O_{K}$ において $a+2i$, $a-2i$ は互いに素である.

[証明] $\delta$ を $a+2i$, $a-2i$ の公約元とする. $\delta$ が $O_{K}$ の単元であることをいえばよい.

$O_{K}$ において $\delta$ は $a+2i$ を割るから, $\mathbb{Z}$ において $N_{K/\mathbb{Q}}(\delta)$ は $N_{K/\mathbb{Q}}(a+2i)=a^{2}+4$ を割る. $a$ は奇数であると仮定しているから, $N_{K/\mathbb{Q}}(a+2i)$ は奇数である. よって, $N_{K/\mathbb{Q}}(\delta)$ も奇数である.

一方, $O_{K}$ において $\delta$ は $(a+2i)-(a-2i) = 4i$ を割るから, $\mathbb{Z}$ において $N_{K/\mathbb{Q}}(\delta)$ は $N_{K/\mathbb{Q}}(4i)=16$ を割る. ところが, $N_{K/\mathbb{Q}}(\delta)$ は奇数であったから, $N_{K/\mathbb{Q}}(\delta)=1$ でなければならない. したがって, $\delta$ は $O_{K}$ の単元である. (証明終)

[補題] $a\in\mathbb{Z}$ とし, $a\equiv 2\pmod{4}$ を満たすとする. このとき, $O_{K}$ において $a+2i$, $a-2i$ の最大公約元は $(1+i)^{3}$ と同伴である.

[証明] $\delta$ を $a+2i$, $a-2i$ の最大公約元とする.

$a\equiv 2\pmod{4}$ より, $a=2a'$, $a'\in\mathbb{Z}$ とおくと, $a'$ は奇数である. 以前の補題より, $a'+i$, $a'-i$ の最大公約元は $1+i$ と同伴である. $1+i$ は素元であり, $2=-i(1+i)^{2}$ であるから, $a+2i=2(a'+i)$, $a-2i=2(a'-i)$ の最大公約元は $(1+i)^{3}$ と同伴である. (証明終)

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