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数論的関数の極限に関する定理

※ MathJax を使用しています。数式を表示するためには、JavaScript をオンにする必要があります。

[定理] $F(n)$ を乗法的な数論的関数とし, $$ \lim_{p^{m}\to\infty}F(p^{m}) = 0 $$ であるとする. ここで, $p^{m}$ は素数の冪をわたる. このとき, $$ \lim_{n\to\infty}F(n)=0 $$ が成り立つ.

[証明] 整数 $n>1$ を任意にとり, $$ n = \prod_{i=1}^{r(n)}p_{i}^{e(n, p_{i})} $$ と素因数分解する. ここで, $e(n,\,p)$ は $n$ を素因数分解したときの素因数 $p$ の指数を表す. このとき, $F(n)$ は乗法的だから, $$ F(n) = \prod_{i=1}^{r(n)}F(p_{i}^{e(n, p_{i})}). $$ 定理の仮定より, 任意の実数 $\varepsilon>0$ に対して, ある整数 $N(\varepsilon)\geq 1$ が存在して, 任意の素数の冪 $p^{m}$ に対して, $$ p^{m}\geq N(\varepsilon)\Longrightarrow \lvert F(p^{m})\rvert < \varepsilon. $$ $N_{1}=N(1)$ とおけば, $$ p^{m}\geq N_{1} \Longrightarrow \lvert F(p^{m})\rvert < 1. $$ $N_{1}$ は $\varepsilon$, $p^{m}$ に依存しない定数であり, $p^{m}<N_{1}$ を満たす素数の冪 $p^{m}$ は有限個しかないから, ある実定数 $A\geq 1$ が存在して, すべての素数の冪 $p^{m}$ に対して $\lvert F(p^{m})\rvert < A$ が成り立つ. また, $p^{m}<N_{1}$ を満たす素数の冪 $p^{m}$ の個数を $C$ とおく. すると, $$ \prod_{i=2}^{r(n)}\lvert F(p_{i}^{e(n, p_{i})})\rvert < A^{C} $$ が成り立つ. しかも, $A^{C}$ は $\varepsilon$, $n$ に依存しない.

整数 $s>1$ で, $s$ のすべての素因数 $p$ に対して $p^{e(s,\,p)}< N(\varepsilon)$ を満たすものは有限個しかない. そのような最大の $s$ を $M(\varepsilon)$ とおく ($s$ が全く存在しないときは $M(\varepsilon)=1$ とすればよい).

実数 $\varepsilon'>0$ を任意にとり, $N'(\varepsilon') = M(\varepsilon'/A^{C}) + 1$ とおく. $n\geq N'(\varepsilon')$ ならば, $n > M(\varepsilon'/A^{C})$ であるから, $n$ の素因数 $q$ で $q^{e(n, q)}\geq N(\varepsilon'/A^{C})$ となるものが存在する. そして, $$ \lvert F(q^{e(n, q)})\rvert < \frac{\varepsilon'}{A^{C}} $$ が成り立つ. $q=p_{1}$ と仮定しても一般性を失わない. このとき, $$ \lvert F(n)\rvert = \lvert F(p_{1}^{e(n, p_{1})})\rvert\cdot\prod_{i=2}^{r(n)}\lvert F(p_{i}^{e(n, p_{i})})\rvert < \frac{\varepsilon'}{A^{C}}\cdot A^{C} = \varepsilon'. $$ したがって, $n\to\infty$ のとき $f(n)\to 0$ となる. (証明終)

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