関数の重みつき和を積分で表す公式

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[定理] $(c_{n}\mid n=1,\,2,\,\ldots)$ を実数列, $(\lambda_{n}\mid n=1,\,2,\,\ldots)$ を狭義単調増加な実数列とする. 各実数 $x\in [\lambda_{1},\,\infty)$ に対して $$ S(x) = \sum_{\lambda_{n}\leq x}c_{n} $$ とおくことにより, $[\lambda_{1},\,\infty)$ を定義域とする関数 $S(x)$ を定める. ここで, $\displaystyle\sum_{\lambda_{n}\leq x}$ は $\lambda_{n}\leq x$ を満たすすべての番号 $n$ について和をとることを意味する. また, $f(x)$ を $[\lambda_{1},\,\infty)$ で $C^{1}$ 級の実数値関数とする. このとき, すべての実数 $x\in [\lambda_{1},\,\infty)$ に対して, $$ \sum_{\lambda_{n}\leq x}c_{n}f(\lambda_{n}) = S(x)f(x) - \int_{\lambda_{1}}^{x}S(t)f'(t)\,dt $$ が成り立つ.

[証明] $\lambda_{n}\leq x$ なる最大の番号 $n$ を $N$ とおく. $$ c_{1} = S(\lambda_{1}),\quad c_{n} = S(\lambda_{n})-S(\lambda_{n-1})\quad (n=2,\,3,\,\ldots) $$ であり, 任意の整数 $n\geq 1$ と任意の実数 $t$ に対して $$ \lambda_{n}\leq t<\lambda_{n+1} \Longrightarrow S(t) = S(\lambda_{n}) $$ であるから, \begin{align*} & S(x)f(x) - \int_{\lambda_{1}}^{x}S(t)f'(t)\,dt \\ & \qquad = S(x)f(x) - \int_{\lambda_{N}}^{x}S(t)f'(t)\,dt - \sum_{n=1}^{N-1}\int_{\lambda_{n}}^{\lambda_{n+1}}S(t)f'(t)\,dt \\ & \qquad = S(\lambda_{N})f(x) - \int_{\lambda_{N}}^{x}S(\lambda_{N})f'(t)\,dt - \sum_{n=1}^{N-1}\int_{\lambda_{n}}^{\lambda_{n+1}}S(\lambda_{n})f'(t)\,dt \\ & \qquad = S(\lambda_{N})f(x) - S(\lambda_{N})\int_{\lambda_{N}}^{x}f'(t)\,dt - \sum_{n=1}^{N-1}S(\lambda_{n})\int_{\lambda_{n}}^{\lambda_{n+1}}f'(t)\,dt \\ & \qquad = S(\lambda_{N})f(x) - S(\lambda_{N})\bigl( f(x) - f(\lambda_{N}) \bigr) - \sum_{n=1}^{N-1}S(\lambda_{n})\bigl( f(\lambda_{n+1}) - f(\lambda_{n}) \bigr) \\ & \qquad = S(\lambda_{N})f(\lambda_{N}) + \sum_{n=1}^{N-1}S(\lambda_{n})\bigl( f(\lambda_{n}) - f(\lambda_{n+1}) \bigr) \\ & \qquad = S(\lambda_{1})f(\lambda_{1}) + \sum_{n=2}^{N}\bigl( S(\lambda_{n}) - S(\lambda_{n-1}) \bigr) f(\lambda_{n}) \\ & \qquad = \sum_{\lambda_{n}\leq x}c_{n}f(\lambda_{n}) \end{align*} となる. (証明終)

[別証] Stieltjes 積分を直接計算すると, \begin{align*} \int_{\lambda_{1}}^{x}f(t)d\bigl(S(t)\bigr) &= \sum_{\lambda_{1}<\lambda_{n}\leq x}c_{n}f(\lambda_{n}) \\ &= \sum_{\lambda_{n}\leq x}c_{n}f(\lambda_{n}) - c_{1}f(\lambda_{1}). \end{align*} 一方, Stieltjes 積分における部分積分法を用いて計算すると, \begin{align*} \int_{\lambda_{1}}^{x}f(t)d\bigl(S(t)\bigr) &= f(x)S(x) - f(\lambda_{1})S(\lambda_{1}) - \int_{\lambda_{1}}^{x}S(t)d\bigl(f(t)\bigr) \\ &= S(x)f(x) - c_{1}f(\lambda_{1}) - \int_{\lambda_{1}}^{x}S(t)f'(t)\,dt. \end{align*} これらの式から, 求める等式が得られる. (証明終)

[系] $(c_{n}\mid n=1,\,2,\,\ldots)$ を実数列とし, 各実数 $x\in [1,\,\infty)$ に対して $$ S(x) = \sum_{n\leq x}c_{n} $$ とおくことにより, $[1,\,\infty)$ を定義域とする関数 $S(x)$ を定める. ここで, $\displaystyle\sum_{n\leq x}$ は $x$ 以下のすべての正の整数について和をとることを意味する. また, $f(x)$ を $[1, \infty)$ で $C^{1}$ 級の実数値関数とする. このとき, すべての実数 $x\in [1,\,\infty)$ に対して, $$ \sum_{n\leq x}c_{n}f(n) = S(x)f(x) - \int_{1}^{x}S(t)f'(t)\,dt $$ が成り立つ.

[系] $(c_{p}\mid p=2,\,3,\,5,\,\ldots)$ を素数 $p$ を添字とする実数列とし, 各実数 $x\in [2,\,\infty)$ に対して $$ S(x) = \sum_{p\leq x}c_{p} $$ とおくことにより, $[2,\,\infty)$ を定義域とする関数 $S(x)$ を定める. ここで, $\displaystyle\sum_{p\leq x}$ は $x$ 以下のすべての素数について和をとることを意味する. また, $f(x)$ を $[2, \infty)$ で $C^{1}$ 級の実数値関数とする. このとき, すべての実数 $x\in [2,\,\infty)$ に対して, $$ \sum_{p\leq x}c_{p}f(p) = S(x)f(x) - \int_{2}^{x}S(t)f'(t)\,dt $$ が成り立つ.

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