導関数が恒等的に0な正則関数は定数である

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[定理] $D$ を領域 (=弧状連結な開集合) とし, $f(z)$ を $D$ 上の正則関数とする. このとき, $f'(z)$ が $D$ において恒等的に $0$ ならば, $f(z)$ は定数関数である.

[証明] $z=x+iy$ ($i$ は虚数単位) とおく. 自然な位相同型 $$ \varphi:\mathbb{R}^{2}\longrightarrow\mathbb{C},\quad (x, y)\longmapsto x+iy $$ を考え, $E=\varphi^{-1}(D)=\{ (x, y)\in\mathbb{R}^{2}\mid x+iy\in D \}$ とおく. $D$ は $\mathbb{C}$ 内の領域なので, $E$ は $\mathbb{R}^{2}$ 内の領域である. 各 $z\in D$ に対して, $u(x, y)=u(z)$, $v(x, y)=v(z)$ をそれぞれ $f(z)$ の実部, 虚部とする. $u(x, y)$, $v(x, y)$ は $E$ 上の実数値関数になり, $$ f(z)=u(x, y)+iv(x, y). $$ $f(z)$ は $D$ で正則だから, $u(x, y)$, $v(x, y)$ は Cauchy-Riemann の関係式を満たす. もっと詳しくいうと, $u(x, y)$, $v(x, y)$ は $E$ 上で $C^{1}$ 級であって, $$ f'(z) = u_{x}(x, y)+iv_{x}(x, y) = v_{y}(x, y)-iu_{y}(x, y). $$ $f'(z)$ が $D$ において恒等的に $0$ であると仮定すれば, $u_{x}(x, y)$, $u_{y}(x, y)$, $v_{x}(x, y)$, $v_{y}(x, y)$ はすべて $E$ において恒等的に $0$ である. ゆえに, $u(x, y)$, $v(x, y)$ はともに定数関数である. したがって, $f(z)$ も定数関数である. (証明終)

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