同相でない連続全単射の簡単な例

同相でない連続全単射の最も簡単な例は、同一の集合に対して定まる離散空間から密着空間への恒等写像。

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$X$ を集合とし, $\lvert X\rvert\geq 2$ とする. $X$ 上の恒等写像 $$ \iota: X\rightarrow X,\quad x\mapsto x $$ は, 離散空間 $(X, \mathfrak{P}(X))$ から密着空間 $(X, \{X, \emptyset\})$ への連続全単射である. ここで, $\mathfrak{P}(X)$ は $X$ の冪集合 (=$X$ の部分集合全体からなる集合) である. 実際, $\iota$ は全単射であり, $$ \iota^{-1}(X) = X,\quad \iota^{-1}(\emptyset) = \emptyset $$ はともに $(X, \mathfrak{P}(X))$ の開集合である. さて, $a\in X$ とするとき, $1$ 元集合 $\{a\}$ は $(X, \mathfrak{P}(X))$ の開集合である. ところが, $\iota(\{a\})=\{a\}$ は, 空集合ではなく, $\lvert X\rvert\geq 2$ だから $X$ にも一致しない. よって, $\iota(\{a\})$ は $(X, \{X, \emptyset\})$ の開集合ではない. したがって, $\iota$ は開写像ではない.

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