square-freeな完全数の決定

square-free な完全数が 6 しかないことの証明。

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約数の総和

正の整数 $a$ に対し, $a$ のすべての約数の和を $\sigma(a)$ で表す.

[例] $p$ を素数とする. $p$ のすべての約数は $1$, $p$ であるから, $\sigma(p)=p+1$.

[定理] $a>1$ を整数とし, $$ a = p_{1}^{e_{1}}p_{2}^{e_{2}}\cdots p_{r}^{e_{r}} $$ を $a$ の素因数分解とする. このとき, $$ \sigma(a) = \prod_{i=1}^{r}\left(\frac{p^{e_{i}+1}-1}{p-1}\right) $$ が成り立つ.

[証明] $a$ の約数はすべて $$ p_{1}^{f_{1}}p_{2}^{f_{2}}\cdots p_{r}^{f_{r}},\quad (f_{1},f_{2},\ldots,f_{r})\in I $$ の形をしている. ここで, $$ I = \{ (f_{1},f_{2},\ldots,f_{r})\in\mathbb{Z}^{r} \mid 0\leq f_{i}\leq e_{i}\,(i=1,\,2,\,\ldots,\,r) \} $$ とおいた. このとき, \begin{align*} \sigma(a) &= \sum_{(f_{1},\ldots,f_{r})\in I} p_{1}^{f_{1}}p_{2}^{f_{2}}\cdots p_{r}^{f_{r}} \\ &= \prod_{i=1}^{r}(1+p_{i}+p_{i}^{2}+\cdots+p_{i}^{e_{i}}) \\ &= \prod_{i=1}^{r}\frac{p^{e_{i}+1}-1}{p-1} \end{align*} である. (証明終)

[系] $p_{1}$, $p_{2}$, $\ldots$, $p_{r}$ を互いに異なる素数とする. このとき, $$ \sigma(p_{1}p_{2}\cdots p_{r}) = \prod_{i=1}^{r}(p_{i}+1) $$ が成り立つ.

square-free な完全数の決定

$a$ を正の整数とする. $a$ のすべての約数の和が $2a$ に等しいとき, すなわち $\sigma(a)=2a$ であるとき, $a$ を完全数 (perfect number) という.

[例] $1$ は完全数でない.

[例] 素数は完全数でない. 実際, 任意の素数 $p$ に対して, $\sigma(p)=p+1\neq 2p$.

[例] $6$ は完全数である. 実際, $6=2\cdot 3$ の約数は $1$, $2$, $3$, $6$ であり, すべての約数の和は $12$ である. しかも, $12=2\cdot 6$ である.

[定理] square-free な完全数は $6$ しかない.

[証明] $a$ を square-free な完全数とする. $1$ は完全数でないから, $a>1$ である. $a$ は square-free だから, 素因数分解 $$ a=p_{1}p_{2}\cdots p_{r} $$ において, $p_{1}$, $p_{2}$, $\ldots$, $p_{r}$ は互いに異なる素数である. もし仮に $r=1$ とすると, $a=p_{1}$ は素数である. これは素数が完全数でないことに反する. ゆえに, $r\geq 2$ でなければならない. \begin{equation} p_{1}<p_{2}<\cdots<p_{r} \tag{1} \end{equation} と仮定しても一般性を失わない. $a$ は完全数だから, 約数の総和が $2a$ である. よって, \begin{equation} \prod_{i=1}^{r}(p_{i}+1) = 2p_{1}p_{2}\cdots p_{r}. \tag{2} \end{equation} この等式は, 右辺が素数の積であり, $\displaystyle \prod_{i=1}^{r}(p_{i}+1)$ の素因数分解である.

不等式 (1) より, $p_{2}$, $p_{3}$, $\ldots$, $p_{r}$ は奇数である. もし仮に $p_{1}$ も奇数であるとすると, 等式 (2) の右辺を割る $2$ の冪はちょうど $2$ である. ところが, $r\geq 2$ より等式 (2) の左辺は少なくとも $2^{2}$ で割れる. これは矛盾である. ゆえに, $p_{1}=2$ でなければならない. このとき, 等式 (2) の左辺は $p_{1}+1=3$ で割れるから, 等式 (2) の右辺の素因数の中に $3$ が現れる. 不等式 (1) より $p_{2}=3$ であり, 等式 (2) の左辺は $p_{2}+1=4$ で割れる. もし仮に $r\geq 3$ とすると, 等式 (2) の左辺は $2^{3}$ で割れる. ところが, 等式 (2) の右辺を割る $2$ の冪はちょうど $2^{2}$ である. これは矛盾である. ゆえに, $r=2$ でなければならない. したがって, $a=p_{1}p_{2}=6$. (証明終)

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