日経平均株価や米ドル円が急落した理由

先日、日経平均株価や米ドル円が急落しました。その原因を簡単に言うと「中国発の世界同時株安」ですが、その複雑な因果関係について自分のために整理。

中国発の世界同時株安

2015 年 6 月~7 月頃、中国株バブル崩壊が始まった。上海総合指数が 6 月 12 日につけた 5166.35 ポイントをピークに 3 週間余りで 3 割以上下落した。ただし、中国の株式市場は特殊で、中国国外の市場との繋がりは無く、参加者の大部分が中国国内の個人投資家である。そのため、中国国外の投資家への直接的な影響は無かった。

しかしながら、人民元の 3 日連続 (8 月 11 日~13 日) 切り下げなど中国当局の一連の対応を見ているうちに、

「中国の『実体』経済が『想定以上に』悪化しているのでは?」

という不安が投資家の間で高まった。

するとまず、中国経済の動向に影響を受けやすいオセアニア通貨や新興国通貨が反応し、(対米ドルで) 下落した。

また、中国経済への依存度が高い欧州において、欧州株が急落。欧州経済指標の軟調も重なった模様。

米国の株価指数であるダウ平均株価は、中国経済の成長鈍化による世界経済への先行不安から、リスク回避の動きになった。8 月 21 日 (金) に価格の節目となる 17,000 円を割ると下げが一気に加速し、24 日 (月) には一時 1,000 ドル以上暴落した。結局、26 日 (水) までで 6 営業日連続で 1,800 ドル以上値下がりした。

米国 FRB によって 9 月に行われるだろうと予想されていた米ドル利上げの先送り観測が強まった。

いわゆるリスクオフ相場にもかかわらず、米ドル以上にユーロが買われた (つまり、ユーロ米ドルが上昇した) ことが今回は特徴的だった。ユーロ圏のマイナス金利政策によりユーロがキャリートレードのファンディング通貨 (=資金調達に使われる通貨) として利用されていたことから、今回の株価下落に伴いそのユーロが買い戻された。

景気減速が懸念され、原油は売られ、安全資産とされる債券やゴールドは買われた。

日本の企業業績および株価は好調だったが、ファンド勢が今回の暴落相場の損失を補填するために利が乗っていた日本株を売り払ったため、日経平均株価が大きく値を下げた。24 日 (月) には東証 1 部に上場している 99 パーセント以上の企業の株価が値下がりした。25日 (火) 午前の東京株式市場では半年ぶりに 18,000 円を割った。

米ドル円は最大で 116 円まで下落した。その理由としてまず考えられるのは、円が安全通貨とみなされていること。円は米ドル、ユーロに次いで流動性が高い。また、日本の政情は安定している。

もう一つの理由は、日本の株価は外国人投資家の影響が大きいこと。彼らは、日本株売却時に円を買う。もう少し詳しくいうと、外国人投資家が日本株を買う際、自国通貨を売り日本円を買い、その日本円で日本株を買う。それと同時に、為替ヘッジ (=為替変動リスクの回避) の円売りを行う。さらに、株価が上昇した際には、ヘッジ比率を一定に保つため追加の円売りを行う。こうして、日本の株価と米ドル円との間に相関関係が生じる。したがって逆に、日本株を売る際には、ヘッジした円売りポジションを解消する。その結果、円高になる。

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