参考文献リストを BibTeX で作成する

参考文献リストを BibTeX で作成する簡単な例。

BibTeX とは、LaTeX において参考文献リストを文献データベースから自動生成するためのソフトウェアです。

BibTeX では、1 つの文献データベース (bib ファイル) を使い回し、TeX 文書ごとに文献データベースの中から必要な文献だけを参照するという運用が可能です。また、bib ファイルの編集や出力に対応した文献管理ツールが存在します。

文献データベース (bib ファイル) を作成する

ファイル名を例えば myrefs.bib とします。

% ======================================
@comment{
  @book{
    参照名, 
    author = {著者名}, 
    title = {書名}, 
    publisher = {出版社}, 
    year = {出版年}
  }

  @article{
    参照名,
    author = {著者名}, 
    title = {書名}, 
    journal = {雑誌名}, 
    year = {出版年}
  }
}
% ======================================

@book{
  HardyWright2008,
  author = {G. H. Hardy and E. M. Wright}, 
  title = {An intruduction to the theory of numbers},
  publisher = {Oxford University Press},
  year = {2008},
  edition = {6th}, 
}

@book{
  Takagi1971,
  author = {高木貞治},
  yomi = {Teiji Takagi}, 
  title = {初等整数論講義},
  publisher = {共立出版}, 
  year = {1971}, 
  edition = {2},
}

@article{
  Wiles1995, 
  author = {A. Wiles}, 
  title = {Modular elliptic curves and {Fermat's Last Theorem}}, 
  journal = {Annals of Mathematics}, 
  volume = {141}, 
  number = {3}, 
  pages = {443--551}, 
  year = {1995}, 
}

「参照名」は、TeX 文書の中で cite コマンドを使って文献を参照するときに使われます。

TeX 文書 (tex ファイル) から文献を参照する

ファイル名を例えば sample.tex とします。

\documentclass[a4j]{jsarticle}

\begin{document}

% 本文
\begin{itemize}
\item Hardy and Wright \cite{HardyWright2008} は洋書
\item 高木 \cite{Takagi1971} は和書
\item Wiles \cite{Wiles1995} は論文
\end{itemize}

% 参考文献リスト
\bibliographystyle{jplain.bst}  % 参考文献のスタイル
\bibliography{myrefs.bib}       % 文献データベース

\end{document}

TeX 文書の中で文献を参照するときは cite コマンドを使います。

参考文献リストを自動生成する手順

ここでは、Windows 7+TeXLive 2013 の環境で、UTF-8 のファイルを扱う場合の例を紹介します。

最初に、上記のような内容の TeX 文書 (tex ファイル) と文献データベース (bib ファイル) を同じフォルダに入れておきます。

コマンドプロンプトにおいて、TeX ファイルと bib ファイルが格納されたディレクトリに移動したのち、LaTeX コンパイルを行います:

> platex -kanji=utf8 sample.tex

すると、aux ファイル (sample.aux) が生成されます。

次に、BibTeX コンパイルを行います:

> pbibtex -kanji=utf8 sample.aux

すると、bbl ファイル (sample.bbl) が生成されます。

再度、LaTeX コンパイルを行います:

> platex -kanji=utf8 sample.tex

これにより、bbl ファイルの取り込みが行われます。

さらにもう一度、LaTeX コンパイルを行います:

> platex -kanji=utf8 sample.tex

これにより、TeX 文書中の cite コマンドとの相互参照が解決します。

dvi ファイルへの出力は以下のような内容になります。

・Hardy and Wright [1] は洋書
・高木 [2] は和書
・Wiles [3] は論文

参考文献

[1] G. H. Hardy and E. M. Wright. An intruduction to the theory of numbers. 
Oxford University Press, 6th edition, 2008.
[2] 高木貞治. 初等整数論講義. 共立出版, 第 2 版, 1971.
[3] A. Wiles. Modular elliptic curves and Fermat's last theorem. 
Annals of Mathematics, Vol. 141, No. 3, pp. 443-551, 1995.

参考文献リスト生成後

TeX 文書中に新たな参考文献を追加または参照名を変更した (それに伴い文献データベースも更新した) 場合、上記のすべてのコンパイルを行います。

文献データベース (bib ファイル) において既存の参考文献の参照名以外の情報を修正した場合、BibTeX コンパイル と LateX コンパイルを 1 回ずつ行います。

それ以外の TeX 文書の修正では、LaTeX コンパイルを 1 回行えば十分です。

BibTeX に関する参考文献

LaTeX2e 美文書作成入門 改訂第 6 版

LaTeX 入門書の定番です。このブログ記事では、BibTeX のごく基本的な使い方に絞って説明しています。LaTeX2e 美文書作成入門の第 11 章には、BibTeX の使い方について詳しい解説があります。

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